技法と工程

塗り立て

刷毛で漆を塗っては研ぐ、という作業を繰り返し、最後に上塗りという仕上げの塗りを施す技法です。拭き漆に比べると塗膜が厚く、経年により硬さや透明感が出てきます。

地に漆を染み込ませる

研磨後、砥之粉と漆を混ぜたペーストで導管を塞ぎ、木地に凹凸があれば平坦になるよう補填する。

研磨と塗りを重ねる。漆には弁柄を加え、計5〜6層 塗り重ねて下地を作る。

刷毛の跡やゴミ・ホコリなどが付かないように上塗りを行う。硬化後、磨きを施さない「塗り立て」と呼ばれる技法。

拭き漆

漆を木地に塗って、拭き取る作業を何度も繰り返す技法です。合間に研磨を入れ、手触りよく仕立てます。塗膜が薄いので磨耗しやすいですが、木目を楽しむことができます。

木地に漆を染み込ませる。

研磨後、漆を塗り、布で拭き上げる。この研磨と拭き漆の作業を3~4回重ねる。

漆を塗り、拭き取り紙で拭き上げる作業を3~4回重ねる。


※木固め以外、オホーツク産漆を使用しています。